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2026/10/31

粋な本屋さんと「世界の台所の間取り」


インテリアコーディネーターの坂井です。

先日、伊勢市駅の近くを散策していたら、

レトロなビルの前に「本」とひと文字書いた立て看板を見つけました。



ビルの2階に本屋さん? 本好きとしては行くしかありません。

ワクワクしながら階段をのぼると、「本 散策舎」と書かれた扉が。

散策中に出会った「散策舎」。これはもう運命かもしれません。笑





中の様子が見えないのも、また「粋」でした。

ドキドキしながら扉を開けたら

こぢんまりとした空間に、青い壁と木の本棚。

そこに本が一冊一冊ていねいに並べられていました。

本の数は決して多くはありませんが、どれも私好みの個性的な本ばかり。

コーナー分けもとてもおもしろくて

「森」のコーナーや「海」のコーナーがあって、

本当にそのコーナーに合わせた本がきれいにレイアウトされていました。

店主さんが選び抜いた本が並んでいるのが伝わってくる、素敵なお店でした。


「本との出会いは一期一会」だと思っているので、気になる本と出会ったら迷わず買うようにしています。

そんな中で見つけて即購入したのが、「世界の台所の間取り」です。

読んでみると、これがとてもおもしろくて

気候や食文化、宗教によって、台所の考え方は国ごとにこんなにも違うのかと驚かされました。


たとえば、ヨーロッパの冬の寒さが厳しい地域では、

家のLDKに石窯があり、その石窯で料理をしながら家全体を暖めているそうです。

反対に、暑い国では、家の中で料理をすると室内がとても暑くなってしまうため、

玄関先やベランダにコンロが置かれているところがあるそうです。


広くはないけど、手の届く所に必要な物が全て置かれていて

用途によりダイニングテーブルが作業台に変わるキッチンや

動線の中に食器棚や食器乾燥機が配置されていて、

子供たちが自然に配膳や食器の片付けをするような工夫がされているキッチンもあるそうです。


また宗教によって台所の位置が決まることもあります。

インドネシアのバリ島では、敷地の中にサンガと呼ばれる小さな家寺があり、

聖なる山の方角にあたる、敷地の中でいちばん神聖な北東に置かれます。

一方、火を使う台所は、そのサンガから離れた南側や西側に配置されるのだそうです。

間取りにも信仰が息づいているのだなと感じました。


日本ではシステムキッチンが当たり前になっていますが、

この本に登場する台所には、そもそもシステムキッチンという概念がありません。

どの台所にも、その土地の暮らしにぴったり合った工夫が詰まっていて、とても興味深かったです。


日々、お客様と一緒にキッチンを考えている身としても

「台所はもっと自由でいいんだ」とあらためて気づかせてもらえた一冊でした。


ふらっと立ち寄った散策舎さんで、こんなに素敵な本に出会えるなんて、

やっぱり本は出会いだなと、しみじみ感じました。


皆さんも散策がてら、素敵な本との出会いを探してみてはいかがでしょうか。












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