2025/11/16
昭栄建設 代表の中野です。
最近、お客様から「UA値って何ですか?」「C値ってどれくらい大事なんですか?」と質問をいただくことが増えました。家づくりの勉強を始めると、こうした数字がよく目についたり、YouTubeでも建築系の情報発信が増えているので、数字だけがひとり歩きしてしまい、肝心の「暮らしの中でどう関係するのか」が伝わりづらいところでもあります。
今日は、この二つの数字について、できるだけ暮らしに近い言葉で、そして私の主観も交えながらお話したいと思います。

https://webcatalog.ykkap.co.jp/iportal/oc.do?v=YKKAPDC1&c=XAAAA-H24-078-1&d=pro
まずUA値についてですが、これは家がどれだけ熱を外に逃がさないかを示す数字です。たとえるなら、魔法瓶か薄い紙コップか、あるいはダウンジャケットか薄手のアウターか、そのくらいの違いが出ます。
UA値は“数字が低いほど性能が良い”ので、保温力の高い家になります。
UA値が低い家は魔法瓶のように保温力が高く、暖房してもすぐに冷えにくく、熱が逃げにくくなります。
つまり、エアコンの使用を抑えても一年中快適に過ごせる家につながります。
昭栄建設では、UA値を「住んでからの快適さ」と「健康」に関わる、大切な“見えない指標”として考えています。
次にC値についてです。これは家のすき間の量を表す数字です。
すき間が多いと、せっかく暖めた(冷やした)空気が外に逃げてしまい、逆に外の暑さや寒さが家の中に入りやすくなります。
どれだけ断熱材を良くしても、すき間だらけでは性能が活かせません。C値が小さい家は、家全体が保温水筒のように空気が逃げにくく、室内の温度差が生じにくくなるため、ヒートショックの防止にもつながります。
昭栄建設では、このC値も全棟で実測し、「数字で確かめられる性能」として大切にしています。C値は現場で測らないと絶対に分からない数字です。

だからこそ、「高気密・高断熱です」と営業する工務店さんに出会ったら、ぜひ一度『ちなみにC値はいくつですか?』と聞いてみてください。あくまで私の主観ですが、9割の営業マンや工務店は答えられないと思います。(主観、二度目の登場です。)
ここで一番お伝えしたいのは、UA値もC値も「暮らしを守るための数字」だということです。数字のための数字ではありません。
冬の朝、寒すぎて布団から出られない。
リビングと脱衣室で温度差がある。
夏の夜に寝苦しくて眠れない。
こうした不快さやストレス、さらに健康リスクを防ぐために、性能という土台は本当に大切です。
そして、この性能に太陽の光や風を取り入れるパッシブ設計を組み合わせることで、エアコンに頼りすぎず、自然に気持ちよく暮らせる家になります。
性能は“見えにくい部分”ですが、毎日の暮らしの安心を支える大事な基盤です。
だからこそ昭栄建設では、UA値はしっかり計算し、C値は必ず現場で実測して、正確にお客様へお伝えしています。ただ数字が良いというだけではなく、「その家でどんな時間が流れるか」を何より大切にしたいと考えています。
これからも、このブログでは性能のこと、設計の工夫、現場での気づき、そして暮らしを豊かにするヒントをゆるく発信していきます。また次の記事も読んでいただけたら嬉しいです。
まずは昭栄建設の家づくりを体験してみませんか?